卒業後、企業で活躍する先輩や大学院への進学を選択した先輩たちとの交流から、未来を見つけるヒントを発見します。
立正大学では全学を通じて、入学時の4 月から就職を意識したキャリア教育をスタート。
1~3年次で段階別の「キャリア開発基礎講座」を開設し、個別のキャリアカウンセラーを配置するなどの支援を行っています。
こうした全学部を対象とした就職支援に加えて、仏教学部では2014年度から2年次を主な対象とした「キャリアパスガイダンス」を開催しています。
仏教学部が独自に開催する「キャリアパスガイダンス」の特徴は、就職活動体験者の講演の後に行われるグループディスカッション。10人程度のグループに分かれ、一足先に就職活動をスタートさせた先輩や、自分で選んだ舞台で活躍する卒業生に直接質問をぶつけ、その場で回答を得られるのは学生たちにとって貴重な体験。
先輩たちのリアルな言葉は、強く参加者の心に響き、未来探しのモチベーションをさらに高めてくれます。
仏教学部での学びは就職活動のアドバンテージ。多くの先輩がそう実感しています。
きめ細やかな支援体制と、仏教学部の学びの中で培われる「現代をいきる教養」は、就職活動の場面で大きなアドバンテージとなることを、多くの卒業生が自らの体験として語っています。
就職先も、宗教関係にとどまらず、以下のグラフが示すように、さまざまな業界に及んでいます。
仏教学部で取得した免許や資格も、進路選択や就活を後押しします。
①中学校・高等学校教員:中学校「社会」「宗教」、および高等学校「地歴」「公民」「宗教」の教員免許状を取得できます。
(高校「地歴」は仏教学科のみ)
②博物館学芸員:展示や保管、資料の収集、研究などに携わる専門職です。
③社会福祉主事:地域社会で自立サポートなどの援助活動を行う専門職です。
④図書館司書:公立・市立図書館において、収集や分類、貸出などに携わる仕事です。
⑤僧階講座:日蓮宗の僧侶に求められる知識・行動を修得してもらうことを目的に設置した、仏教学部の独自資格です。
(僧侶としての認定を受けるには一定の条件を満たす必要があります)
⑥その他:学校図書館司書教諭、社会教育主事
粕谷民志(かすやひとし)さん
仏教学部3年
平成30年度大学推薦インターンシップ参加
実習先:株式会社メモリアルアート大野屋
3年次の夏休みに、大学推薦のインターンシップを体験しました。その時点では、具体的な志望先を絞り込んでいませんでしたが、将来の方向性が決まっていない人ほど、インターンシップに参加する意義があると強く感じています。
インターンシップは、企業風土や働き方を知る絶好の機会。
世代や立場が異なる人々と触れ合うことで、視野が広がり、コミュニケーション能力も鍛えられます。後輩の皆さんには、できれば、2年次のうちに体験することをおすすめしたいですね。
水田理紗(みずたりさ)さん
仏教学部2年
平成30年度大学推薦インターンシップ参加
実習先:株式会社KUURAKU GROUP
夢が多すぎて、卒業後の進路を絞り切れずにいました。「まず行動してみよう」と考え、1年次にカナダでの語学研修に、2年次にはインターンシップに参加しました。実習先は飲食業界の企業でしたが、インターンシップの内容は自己分析とプレゼンテーション。事前にこの内容を知ったことが実習先を選択した理由です。
ゲーム形式で楽しみながら自己分析に取り組んだ結果、就職活動は人生の通過点に過ぎないという思いに至りました。教員という夢もあきらめるのではなく、企業への就職を体験してから改めて考えてみようと思っています。
国府田佳音(こうだかのん)さん
平成27年度仏教学部卒
平成29年度大学院文学研究科仏教学専攻修士課程修了
修士学位論文「大乗成業論の研究」により、仏教教理学術奨励賞受賞。株式会社さいか屋横須賀店勤務。
入学後、仏教学への興味がどんどん膨らみ、もっと深く学びたいとの思いから大学院へ。大学院生のときに百貨店でのアルバイトを体験したことで、働くことの楽しさに目覚めました。さいか屋への就職を決めたのは、説明会や面接でいきいきと働く女性たちの姿を目にしたから。入社間もない若い社員でも、自分の意見を積極的に発言できる風土にも魅力を感じました。
就職活動は、選ばれるためのものではなく、自分の将来を選ぶ機会でもあります。お互いが納得のいく答えを見つけるために、自分の要望も勇気を持って発言することも大切だと思います。私自身も面接で、自宅に近い勤務先を希望することをしっかり伝え、実現することができました。
横井秀平(よこいしゅうへい)さん
平成24年度仏教学部卒
新卒で就職したディーラーでの営業経験を生かし、一昨年医療機器メーカーであるセンチュリーメディカル株式会社に転職。
「就職氷河期」という時代環境を認識していたので、2年次の頃から就職に対してあせりを感じていました。仏教学部出身というプロフィールを、企業の採用担当者がどう受け止めるのだろうかという不安もありました。
そんなとき、ゼミの先生から「仏教学部は有利だよ」との言葉をもらいました。実際、面接などでは仏像制作の話で大いに盛り上がり、内定を得ることができました。
私自身の経験から言えるのは、就職活動のスタートは早ければ 早いほどいい、ということです。自分の個性や社会で自分ができることはなんなのか、なにがしたいのか。そうした自己分析は、このガイダンスをきっかけに今すぐ始めましょう。早めに卒業後の進路を見つけられれば、4年次にはゆとりをもって卒業論文や卒業制作に取り組むことができます。
岩田京子(いわたみやこ)さん
平成29年度仏教学部卒
インターンシップでの出あいをきっかけに、リラクゼーションスタジオ「Re.Ra.Ku」を展開する株式会社メディロムに入社。
就職活動のスタートは比較的早く、3年次には5~6社のインターンシップを体験しました。現在の勤務先もその中のひとつ。
陸上部に所属していたこともあり、ヘルスケア事業に興味を感じ、この会社のことをもっと知りたいとその後も度々インターンシップに参加。3回目のときに面接の機会を得て、内定に結びつきました。私がそうであったように、インターンシップは将来を決める大切な機会でもあります。十分な準備をして、真剣に取り組んでほしいですね。
入社後は、すぐに店長としてキャリアをスタートさせました。落ち込むこともありますが店長という責任のある立場が自分を育ててくれているように感じています。
※所属は取材時のものです。