仏教学部の沿革

日蓮宗大学林全景

日蓮宗大学林全景

長い歴史を通じて、立正大学の精神的支柱としての存在感を発揮しています。

鎌倉時代に活躍した日蓮聖人(1222-1282)は、釈尊が説いた数多くの教えの中で、『法華経』こそが人々を救う最上の経典であるとの確信のもと、その布教に生涯を捧げました。日蓮聖人の教えは弟子達によって代々受け継がれ、中世には全国的な拡がりを見せました。
近世初期には、日蓮教団において僧侶の教育研究機関である「檀林」が関東・関西に計14設置されました。その日蓮宗僧侶養成機関の一つで、天正8年(1580)に下総国(現在の千葉県)に開かれた「飯高檀林」が立正大学の淵源です。
大学開校の直接的な起点は、明治5年(1872)、檀林を廃し東京芝二本榎に日蓮宗小教院が設置されたことに置かれます。
その後、日蓮宗大学林、日蓮宗大学を経て、大正13年(1924)に大学令による立正大学が発足し、文学部宗教学科として、また専門部宗教科として、教育研究が行われてきました。
「仏教学部」の名が立正大学に初めて置かれたのは、戦後の新しい教育制度のもとで生まれ変わりを果たした昭和24年(1949)のことで、宗学科(Ⅰ部・Ⅱ部)と仏教学科(Ⅰ部)の2学科体制がとられました。そして、昭和52年(1977)に仏教学科は2コース制(仏教学仏教史コース・仏教文化コース)となり、さらに昭和56年(1981)から1・2年次の教養課程が熊谷校舎に移管されました。
平成6年(1994)、それまでのⅠ部・Ⅱ部を昼間コース・昼夜開講制夜間主コースとあらため、夜間主コースの学生に対しても昼間の時間帯に開設する講義の受講を認めるなど、カリキュラムの大幅な改正が行われました。その後、平成13年(2001)には昼間コースを昼夜開講制昼間主コースに変更し、さらに平成19年(2007)には昼間主・夜間主のコース制を廃止し、併せて、26年間にわたって熊谷校舎で行われていた仏教学部1・2年次の教育課程に終止符が打たれ、品川キャンパス(大崎校舎)における4年間一貫教育が再スタートしました。
仏教学科では、昭和52年(1977)に導入した仏教学仏教史コース・仏教文化コースの名称を、昭和56年(1981)に仏教学コース・仏教文化コースへと、平成15年(2003)に仏教思想歴史専攻コース・仏教文化専攻コースへと、さらに平成28年(2016)に思想・歴史コースと文化・芸術コースへと改称しました。また宗学科でも、平成28年(2016)から法華仏教コースと日本仏教コースの2コース制を導入するなど、仏教学部では社会のニーズの変化に対応しながら、より広範かつ専門的な研究教育体制の整備を進めました。
そして令和7年(2025)から、仏教学科では歴史・思想コースと文化遺産・芸術コース、宗学科では日本宗教・文化コースと法華仏教コースへと改称し、それにあわせてカリキュラムを改正します。

  • 影山堯雄先生授業風景

    影山堯雄先生授業風景

  • 茂田井教亨先生授業風景

    茂田井教亨先生授業風景

年表

天正

  • 天正8年(1580)

    日蓮宗の教育・研究機関として、下総国飯高郷(千葉県匝瑳市飯高)に飯高檀林を創設する。

明治

  • 明治5年(1872) 8月

    政府による教導職制度制定ならびに神仏合併大教院設立に伴い、日蓮宗の教育・研究・行政機関として日蓮宗小教院を設立する。

  • 明治37年(1904) 1月

    日蓮宗大学林を専門学校として認可申請することを決める。

    明治37年(1904) 3月

    専門学校設立認可申請書類を文部省ならびに内務省宗教局に提出する。

    明治37年(1904) 4月

    日蓮宗大学林は文部省より専門学校令による認可をうけ、谷山ヶ丘(現在の品川区大崎)に設立する。

  • 明治40年(1907) 4月

    日蓮宗大学林を日蓮宗大学と改称する。

大正

  • 大正8年(1919) 3月

    大学令による大学昇格問題がおこる。

  • 大正9年(1920) 3月

    日蓮宗大学教育基金壱百万人会を設立し、基金を募って大学昇格への活動が始まる。

  • 大正12年(1923) 3月

    大学昇格認可申請書類を文部省に提出する。

  • 大正13年(1924) 5月

    立正大学として大学令による設立の認可を受ける。

  • 大正14年(1925) 4月

    日蓮宗大学を立正大学専門部と改称する。

昭和

  • 昭和24年(1949) 2月

    立正大学は新制大学として設立の認可を受け、仏教学部Ⅰ部(宗学科・仏教学科)を設置する。

    昭和24年(1949) 3月

    仏教学部Ⅱ部(宗学科)を設置する。

  • 昭和52年(1977) 4月

    仏教学科に仏教学仏教史コースと仏教文化コースを設置する。

  • 昭和56年(1981) 3月

    宗立学寮が熊谷校舎(現:熊谷キャンパス)内に竣工する。

    昭和56年(1981) 4月

    仏教学部の教養課程(1・2年次)を熊谷校舎(現:熊谷キャンパス)に移管する。仏教学科のコース名称を仏教学コース・仏教文化コースにあらためる。

  • 昭和57年(1982)

    仏教文化公開講座を開催する(以後、毎年開催)。

平成

  • 平成 2年(1990) 4月

    社会人オープン講座を開設する。

  • 平成 6年(1994) 4月

    Ⅰ部を昼間コースに、Ⅱ部を昼夜開講制夜間主コース(宗学科)にあらためる。

  • 平成 7年(1995) 4月

    仏教学科に昼夜開講制夜間主コースを設置する。

  • 平成13年(2001) 4月

    昼間コースを昼夜開講制昼間主コースにあらためる。

  • 平成14年(2002) 4月

    仏教学科のコース名称を仏教思想歴史専攻コース・仏教文化専攻コースにあらためる。

  • 平成19年(2007) 4月

    昼間主コースと夜間主コースの定員を一元化し、昼夜開講制にあらためる。熊谷キャンパス(熊谷校舎)に置かれていた1・2年次の教育課程を品川キャンパス(大崎校舎)に移管し、4年間一貫教育体制となる。

  • 平成28年(2016) 4月

    宗学科に法華仏教コースと日本仏教コースを設置する。
    仏教学科のコース名称を思想・歴史コース及び文化・芸術コースにあらためる。

令和

  • 令和2年(2020) 4月

    1 ・2年次は仏教学部生全員が共通プログラム(科目群)で学び、3年次以降学科(コース)に分かれて専門領域の学びを深める新教育課程を導入する。

  • 令和7年(2025) 4月

    仏教学科のコース名称を歴史・思想コースと文化遺産・芸術コースにあらためる。宗学科日本仏教コースの名称を日本宗教・文化コースにあらためる。