大学院


文学研究科 仏教学専攻

教育方針

本専攻は日蓮聖人の教学ならびに日蓮教団の歴史を専攻する宗学コースと、インド・チベット・中国・日本などの仏教に関する言語・思想・歴史、および仏教文化を専攻する仏教学コースとの2コースに分けられている。ただし専攻としては1つであるから、院生は自分の研究に関連するどの講義・演習を受講することも自由である。本専攻の歴史は古く、本学仏教学部(宗学科・仏教学科)卒業生をはじめ、他大学の出身者にも広く研究の門戸を開放し多くの研究者を育成し社会に送り出してきた。さらにより優れた研究者の養成を行い、仏教学の進歩発展に寄与することを期するものである。

カリキュラムの特色

本専攻のうち、宗学コースには、根本聖典である『法華経』に関する科目や、日蓮教学の源流としての中国天台学・日本天台学の科目、日蓮聖人の教学、日蓮教団の歴史等に関する科目が設けられている。仏教学コースではインド・チベットの言語・思想の科目、中国・日本の思想と歴史、仏教文化・仏教美術の科目、および仏教考古学、宗教学関連の科目などが開設されている。いずれもその分野に造詣の深い教員が各専門分野の科目を担当し、適切な指導を行っている。平成14年度より、夜間の時間帯にも科目を開設し社会人等への門戸を広げている。



研究指導体制

修士課程では演習と講義の科目が設置されており、2年間で30単位以上を修得しなければならない。この課程では基礎的研究能力の育成を中心として、きめ細かな指導が行われている。少人数の演習形式の科目が多く、原資料の取り扱い方法や、読解力の向上に努めている。また本専攻では研究指導会のほか、学生の自主的な研究会および成果の発表会も熱心に行われており、このような研究活動を基礎として、全国規模の学会などでの発表も行っている。論文執筆指導においては、講義科目の内容と論文の内容が必ずしも一致しない場合、各教授の研究室で直接指導が行われている。論文執筆には主査・副査の2教授が指導に当たることになっており、2教授の提示する課題を充足するにはかなりの努力が必要である。
博士後期課程では、院生各自の研究課題の完成をめざして、週1回の指導時間が設けられ、指導教員との真剣な討議が行われている。

論文一覧・学会紹介等

立正大学大学院イメージ修士論文一覧

(平成19年度)
「『立正安国論』の研究」「大曼荼羅の研究」「日蓮上人の檀越教化に関する研究」「身延山内金石文の研究」「仏教福祉思想の研究」「『摩訶止観』の研究」「中国石壁における造形表現の研究」「仏教説話の展開」「日蓮上人の末法観に関する研究」「近代仏教教団形成期の研究」

(平成18年度)
「近世初期における日蓮教学の研究」「日蓮聖人五義判の研究」「日蓮聖人と虚空蔵菩薩に関する研究」「『法華文句』の研究」「紀州日蓮教団の成立と展開」「『中観論疏』の研究」



博士論文一覧

近年学位が授与された博士論文は、次のとおり。
〔日蓮教学・教団史〕
日蓮教学における罪の研究
日蓮聖人における仏教観─『一代五時図』『一代五時鶏図』を中心として─
日蓮聖人『註法華経』の研究
日蓮聖人真蹟の形態と伝来
日蓮宗儀礼史の研究
金綱集(日向撰)の研究
近世日蓮宗の祖師信仰と守護神信仰
近代日蓮教団史の研究

〔仏教思想・経典〕
修行道の研究─『仏説大安般守意経』を中心として─
説一切有部における修行道論の研究─『大毘婆沙論』の「順決択分」を中心として─

〔アジア仏教史・宗教文化〕
グプタ期の仏教研究
大乗仏教美術展開の研究
チベット仏教寺院の研究─ガリ・グゲを中心にして─
中国石刻経研究
唐代佛教政教関係史の研究
韓国古代伽藍の形成と展開の研究
浮世絵における美人・役者絵の史的研究
仏教福祉の思想と展開に関する研究


学会紹介

●立正大学仏教学会:仏教学全般の研究を目的とする学術団体。1904(明治37)年に創刊された学会機関誌『大崎学報』は、すでに第163号(平成19年3月)を数え、現在500余名の会員を有している。

●立正大学大学院仏教学研究会:大学院仏教学専攻在籍者で構成され、定期研究発表会の開催や、機関誌『仏教学論集』は1964(昭和39)年の創刊以来、第26号(平成18年3月)を数える。

●仏教学部には、日蓮教学研究所と法華経文化研究所があり、両研究所ではそれぞれの機関誌として『日蓮教学研究所紀要』、『法華文化研究』を毎年刊行している。この他、国内の代表的学会として日本印度学仏教学会、日本宗教学会、日本仏教学会などがあり、大学院生から入会でき、研究成果を発表することができる。